日本にチーズケーキを広めた元祖とも言える方が南島原にいることをご存知でしょうか?
今回紹介する南島原にあるパティスリー『ガトーフリアン』の初代オーナーである中村信次氏のことなのです。
島原から雲仙経由で小浜へ抜ける国道57号線を雲仙方面に少し登ったところにあるガトーフリアンさんはオープンから四半世紀営業を続けてきた歴史のあるパティスリーで、店内に喫茶スペースを併設した地元の方にとっても憩いの場になっているお店です。
島原方面からだと右手に見える緑の看板が目印になっています。
お店の前に駐車場があり、ほぼ満車状態でした。
駐車場の奥、階段を登るとエントランスがあります。
店内に入ると正面にあるショーケースにはケーキや洋菓子並べられ、左手に喫茶スペースがあります。
訪れたのが夕方ということもあり、ケーキは完売間近といった状態でしたが、次から次へとお客さんがやってきます。
こちらのパティスリーの初代オーナーは約50年ほど前、日本人で初めてチーズケーキを焼いたという経歴の持ち主だそう。
当時、チーズケーキはホテルにしかない貴重なもので、その存在すらほとんど知られていなかったといいます。そんな時代、お客さんにほとんど受け入れられなかったチーズケーキですが、各地のパティスリーに作り方を伝授するという信次氏の地道な活動が実り、昭和48年に起こったチーズケーキブームへと繋がっていったのだそうです。
今となっては洋菓子店の定番とも言えるチーズケーキですが、日本でポピュラーなケーキになった背景にはこのような職人さんの努力の秘話があったのですね…
その後、信次氏が南島原に開いたお店がこのガトーフリアンだそうで、今では次代の担い手にバトンを渡しつつ、伝統の味を受け継いでいるそうです。
ケーキのショーケースを覗くと完売間近…当日は開店直後からお客さんが途切れず、大盛況だったようです。
今回はガトーフリアン伝統のチーズケーキと抹茶プリンをコーヒーとともに頂きたいと思います。
チーズケーキはベイクドタイプで甘さ控えめに仕上げてあります。少しドライでどっしりとした味わいとなっており、外のサックリとしたクッキー生地の食感も相まってトラディショナルな味わい深いチーズケーキでした。
抹茶プリンはマスカルポーネクリームと小豆がトッピングされており、こちらも甘さ控えめで抹茶の風味がマッチしていました。
ほかにも地元の旬な野菜や果物を使ったケーキがあるそうで、残念ながら当日は売切れてしまったものもありましたので、次回は早い時間にお邪魔したいですね!